05月16日(日)に Garigari で行なわれた Japanoise Event に行きました。
前にShibuya O-WEST で行なわれた「 水の音ライブ 」 にはお姉様と行きました。
その時に、お姉様が 「 また今度はMAQさんのライブにも行きたいわ。」 と言ったのを
ニヘドンは聞き逃しませんでした。
( ただのリップサービスで済ませるものか・・・・・・・。)
「 1名様、ご予約ありがとうございま~す。 」
********************************
今日はニヘドンとお姉様の馴れ初めを書いてみたいと思います。
これはどこかで書いたような記憶がうっすらと有るのですが、ハッキリ覚えていません。
さっき「 ドンドン日記 」 でブログ検索を掛けて探してみたのだけれども、
数種のキーワードを入れても、お姉様との馴れ初めエピソードは出て来ませんでした。
もしかしたらダブるかもしれないのですが、改めて書いてみたいと思います。
あれは約27年前の事。
ニューヨークの団体ツアーにニヘドンは1人で参加しました。
飛行機の到着が夜中になり、当初予定されていたホテルがキャンセルされてしまっていました。
深夜便の場合は、予めホテルにその旨を伝えておかなければ、チェックイン・タイムに
無連絡で間に合わないとキャンセル扱いになるのです。
添乗員が同行していて、この体たらくですから、添乗員が無能だったのです。
ニヘドン達はバス2台に分乗し、添乗員が別のホテルと交渉している間にバスの中で
仮眠を取っていました。
仮眠とは言っても、ニヘドンは眠る事は出来ませんでした。
当時、まだティーンエイジャーで、( 20歳になるかならないかの時分でした。)
海外旅行経験もまだ2回か3回の時でした。
徹夜すら、ろくに経験が無いお嬢様でしたので、このまま朝までバスの中で過ごすという
シチュエーションが信じられず、ショックだったのです。
( 今では全然平気ですけれどもね。)
まんじりともせず、3時間程バスの中で過ごし、やっと宿泊出来るホテルが見つけられました。
ホテルに入ると、何分急な事なので、ツインルームが無く、ダブルの部屋が
あてがわれました。
ニヘドンは先程も書いた様に、1人参加だったので、もう1人のお一人様の女の子と
相部屋なのです。
バスの中で寝るよりは、ホテルでベッドに寝る方がマシですが、
まだ仲良くもなっていない人と、ダブルベッドに寝るのはどうよ?
疲れていたのに、愚図愚図とそのまま部屋を徘徊していると、
ルームメイトが言いました。
「 あたし、平気だよ。 女の子好きだし。 」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・ もしかして、その発言、かなり危険じゃん・・・・・・・・・・・・。
ポーターがスーツケースを部屋まで運んでくれる事になっていましたが、
何分急な事なので、( 急じゃなくても遅いのかもしれませんが ) ポーターは
なかなかやって来ません。
いつポーターがやって来てもいいように、ドアにボストンバッグを挟んで、
ドアを中開きにしておきました。
すると、突然そのドアが開かれ、誰かが入って来ました。
ポーターでは有りません。 髪の長い東洋人の女でした。
その女はつかつかと部屋の中央まで入って来ると、立ち止まってぐるりと室内を
見回しました。
「 あら~。 この部屋もベッドは1つだけなのね。」
どうやら彼女は同じツアーの参加者の様です。
それにしても失礼です。
ノックもせずに、「 失礼します。」 も言わず、ずけずけと入って来るなんて!!
お嬢様育ちのニヘドンには、このオバタリアン的なお行儀は我慢出来ませんでした。
そして彼女は、何やら自分1人で喋った挙句、ふっつりと部屋から出て行きました。
「 何だ、あの女・・・・・・・・・。 」
これがニヘドンが彼女との最初の出会いでした。
その後、エキストラベッドが運び込まれ、ニヘドンは「 女の子が好き 」 という
女の子とは別のベッドで眠れ、すっかり元気を取り戻しました。
翌日、ニヘドンは1人でメトロポリタン美術館を見学していました。
展示室いっぱいに神殿が置かれています。
建物の中に神殿!?
当時ニヘドンは、こういう大きな展示を行なう美術館を見た事が無かったので、
本当に度肝を抜かれたものです。
メトロポリタン美術館の入り口は沢山の人で賑わっていましたが、
何しろ館内は広く、人はバラけてしまうので、神殿の部屋に居るのはニヘドン1人でした。
が、しばらくするともう1人の人影が視界に入って来ました。
その人影はニヘドンに気が付くと、ニヘドンに声を掛けて来ました。
「 あら、また会ったわね。」
この女が「 お姉様 」 なのでありました。
二へドンが「 お姉様 」 「 お姉様 」 と彼女の事を呼んでいるので、
先日、池ノ上 GariGari でのJapanoise Event の時に
ノイズ・ミュージシャンの伊藤まく氏に訊かれました。
「 本当のお姉さんなの?」
え? ええ。 実は私たち、父親が違っていて、母親も違っているんです。
そういう姉妹なんです。 ま、言ってみれば叶姉妹みたいなもの? ( 笑 )
こんな出会いをしたお姉様と、その後27年間の永きに亘ってお付き合いが続くとは
夢にも思いませんでした。
*******************************
さて、2010年05月16日に 池ノ上 GariGari にてJapanoise Event が
行なわれた時、ニヘドンはお姉様とライブを聴きに行きました。
ライブは19:00開演でしたが、ニヘドンとお姉様は16:00に渋谷で落ち合いました。
何故なら、GariGari の近くの Siva’s Linga というインド・ネパール食堂で
アブサンが飲めるからです。
お姉様は01月24日(日)のBar GariGari でのライブに二へドンと一緒に来ており、
その時偶然に発見した Siva’s Linga でアブサンの心を奪われてしまったのです。
昔、彼女のお父さんがアブサンを飲んでいたから懐かしいという事でした。
ボヘミアンスタイルで角砂糖に火をつけ、かき回してオン・ザ・ロックで飲みます。
ぐびり。 ぐびり。 彼女は若い頃からお酒が飲める人でした。
が、この日はいつにも増して飲むスピードが速かったのです。
まだまだ酔いが回る時間では無いのに、やたら二へドンの言う事につっかかって来ます。
「 あたしは忌野清志郎は嫌いだから。」
「 あたしはショパン好きだから。 」
「 ほおー。 ベートーヴェンが好き。 そういう来ると思った。」
「 マーラーは? マーラーは好きじゃないの? へー。 」
とにかく一から十まで二へドンが言う事に反対意見を述べます。
「 お替わり! 」 お姉様はお店の人に空のグラスを高く掲げてみせました。
角砂糖から立ち上る青い炎を見詰めながら、二へドンは考えました。
「 何で今日はお姉様はこんなに私につっかかって来るのだろうか? 」
こんな事はこの27年間に1度も無かったと思います。
ニューヨークで出会っただけに、二へドンとお姉様の付き合い方は非常に
アメリカンです。
会いたい時に会う。 忙しい時は無理して会わない。
日本人同士の付き合いって、一度仲良くなると、とことん一緒に居ようとするじゃないですか。
女子なんて、トイレも一緒に行くじゃないですか。
二へドン、そういうのはちょっと・・・・・・・・・・・・・。
だから会社の人との付き合いはビジネスライクだったし、決して人付き合いが悪い訳では
ないけれども、「 無理する 」 お付き合いはして来ませんでした。
二へドンが、日本人なのに、ドライな付き合い方をするのが理解出来ない人々も
沢山いましたが、それならそれで、表面上の社交的なお付き合いで済ませるので
別にOKなのです。
27年間、二へドンとお姉様はベッタリいつも一緒に居た訳じゃないし、
お姉様は携帯電話もパソコンも持たない主義の人なんで、頻繁に連絡を取り合う事も
出来ません。
二へドンがお姉様と緊急に連絡を取りたい時の対処方法は、
・ 狼煙を上げる。
・ 糸電話を繋ぐ。
・ 飛脚便を出す。
・ 馬車の御者のイッポリートに心付けを渡して手紙を託す。
・ 警察に捜索願を出す。
・ 霊媒師に交霊してもらう。
そしてこういうドライなお付き合いの中で、言いたい事は包み隠さずガンガン言う
仲でした。
だけど、こんなに全部の事柄を真っ向から否定されたのは初めてです。
お姉様、一体どうしちゃったのよ?
「 お替わり! 」 うぎゃー、3杯目です。
でも、二へドンはそんなに心配はしていなかったのです。
彼女は昔からお酒は飲んでいたし、3杯位で酔いつぶれる人ではないと経験上
知っていた」からです。
「 あんたは、男Aと男Bと、どっちが好きなのよ!! 」
「 へ・・・・・・・・・? 好きというのは・・・・・? どういうアスペクトですか?
恋人としてですか? ただ1時間お茶を飲む程度の事なら・・・・・・・・・。
あ・・・・あの・・・・・・・・ 例えば1時間話をして、男Aから得られる情報量と、
男Bから得られる情報量は、男Bの方が全然大きいんで、そういう意味で
男Bが好きですが・・・・・・・・・・。
はあ・・・・・。 ええ・・・・・・。 まあ・・・・・・ そうとも言えます。 はい。」
「 お前は石田様が好きなのか? 」
「 え? え・・・・・と。 あの・・・・・・・だから、どういう意味合いで好きなのかって。
ヴァイオリニストとしては大好きですよ。
でも、石田様が二へドンが弾けない曲を弾いたからって、そんなに悔しくないんですね。
でも、男Aと男Bは、二へドンが知らない映画を見ちゃう訳なんですよ。
それを知ると二へドンは悔しいから、自分もその映画を見るんですね。
ところが、そうすると、連中はもっと二へドンが知らない映画を見てしまう。
それが映画だけじゃなくて、音楽もそうなんです。
二へドンが知らない曲を知っている。 二へドンが知らない本を読む。
追いかけても追いかけても、二へドンは彼らの知識に追いつかないんですよ。
これは本当に悔しい。 悔しくて悔しくて溜まらない。
この悔しさが、彼らを追いかける原動力になっているのですね。
好きかどうかは分からない。 でも気になる。 絶対に負けたくない。」
何か、お姉様の絡みに負けて、二へドンはとんでも無い事を言ってしまいましたから?
そして時間になったので、GariGari に行きました。
席に座り、新たにビールを飲み始めたお姉様は、いつもは知性派の雰囲気を漂わせて
いるのに、くだを巻くオヤヂの様に大きい声を出し始めました。
「 分かりましたよ。 分かりましたって。」
「 まくさんは? まくさんは? 」
「 ちょっと静かにして下さいよ。 一体まくさんに何の用が有るって言うんですか?」
「 アレクセイ・カラマアゾフはどうしてアレクセイ・カラマアゾフって言うんだ?」
「 それってロミオとジュリエットのパロディですか?」
「 アレクセイ・カラマアゾフって誰? 」
「 今、演奏してますから静かにしてて下さいよ。」
「 アイルビユアミラってどこに居る? どこ? どこ? 来てるの? どこ? 」
「 今、彼は撮影中ですから、こっちには来られませんから。
後で紹介してあげますから、ちょっと待っていて下さいよ。 」
「 まくさんは? まくさんは? 」
「 水もらって来る。 」
グラスを片手に戻って来て私に尋ねる。
「 これ何だ? 」
「 ・・・・・・・・ 。」 ここで水って答えたら芸が無いよね?
「 ウォッカですか? 」
「 ふふふふふ。 飲んでごらん。 」
仕方が無いので、グラスの水を一口飲んであげました。
「 あ、水だ。」
「 うふふふふっふふふふっふふ。」
流石に二へドンはこの時点で悟りました。
お姉様は酔っている。 顔色1つ変えずに悪酔いしている。
「 ねえ、アイルビユアミラ君はどこに行った? 」
「 あそこにいるじゃないですか。」
「 どこ? 」
「 あそこ。 あの人の隣りですよ。 」
「 むっふっふ。 行ってこよー。 行ってこよー。」
ああ、行っちゃったよ。 でもお姉様は再びカウンターのマスターに水をせびり、
水を入れたグラスを持って来ました。
帰って来る途中で、お目当ての彼にぶつかって来ました。
( あの女・・・・・・・。 わざとぶつかってやんの。 イエローカード切ってやろう。)
「 へへへ。 すみませんって言われちゃった。」
「 ほいの君がいい。 」
「 はい? 」
「 ほいの君、いいよ。 」
「 はあ・・・・・。
さっきはフィギュア・スケートのパトリック・チャンが好みだって言ってましたよね。」
「 ほいの君だ。 」
「 はあ・・・・・・。 」
しかし、ほいの君は途中で GariGari から姿を消しました。
・・・・・・・・・・ 1時間経過 ・・・・・・・・・・・・・・・
「 遅いな。」
「 もう帰って来ないかもしれませんね。」
二へドンはブロガー魂が頭を擡げ、たまたま近くに座ったアレクセイ・カラマアゾフさんに
質問をしました。
「 アレクセイ・カラマアゾフの名前の由来を教えて下さい。」
誰かから質問をされて、答えられなかった事は、もうインタビューしちゃうしかない
身体になってしまったのです。
3年半もブロガー生活を続けていると。
それが、彼の運の尽き!?
お姉様はアレクセイ・カラマアゾフさんに延々と絡み続けた。
途中で、お姉様は一旦店を出ました。
ほいの君を探しに行ったのです。 やれやれ・・・・・・。
「 分からなかった。」
「 残念でしたね。 」
「 それって、言い方が他人事みたいだった。」
「 いや、だって、知り合いでも何でも無いのに・・・・・・。」
「 もう1度訊くが、石田様が好きなのか? 」
「 ヴァイオリニストとして大好きですよ。 でも彼がヴァイオリンを弾く事を止めたら、
それでも追いかけるかどうかは、その時になってみなければ分からないですね。」
「 男Aと男Bとどっちが好きなんだ? 」
「 それって、話が元に戻ってますよね?
彼らが本業を止めても、あの膨大な知識量のおこぼれに預かりたいですよ。
そういう事です。 二へドンは頭が良い男が好きなんです。」
******************************
そんなこんなで、お姉様に絡まれてしまった皆様、
大変失礼を致しました。
二へドンもあんあ風になってしまったお姉さまを見るのは初めてで、
どうしたら良いものか思案にくれておりました。
でも、顔を赤らめもせず、悪酔いする人って、ちょっと怖いです。
お姉様は、悪酔いしていない時には、もっと普通の常識人です。
これに懲りませず、またよろしくお願い申し上げます。
***** 「 お姉様の「 ご乱心 」」 ・ 完 ************
>> 続きをみる